第1章 手続選択、受任
会社更生手続の特徴/制度化された私的整理と会社更生/民事再生との使い分け/更生手続開始の申立てについて相談を受けた場合に注意すべき事項/DIP型更生手続/申立対象とする関連会社の範囲
第2章 申立行為、保全
申立ての準備/申立手続-申立書の記載事項と添付書類/保全措置の選択/他の手続の中止命令等/包括的禁止命令/弁済禁止の保全処分等/申立代理人による現場保全、保全管理人団への引継ぎ/保全管理人の職務、初動/申立直後に行われる債権者説明会/資金繰りとDIPファイナンス/保全管理人の調査報告書/監督委員・調査委員の職務/申立ての競合
第3章 開始決定とその影響
開始決定のタイミング/開始決定を迎えるにあたり準備しておくべき事項/開始決定の効果/人事(旧役員の処遇、管財人室の設置、指揮命令系統の確立、組織変更と人事異動)/少額弁済、商取引債権の保護/相殺一般/否認一般
第4章 開始決定後の手続一般
第1節 更生債権 更生債権とは/更生債権の届出・調査・確定手続/更生債権の調査方法・留意点/共益債権、開始後債権/租税債権・外国租税債権の取扱い及び届出/退職手当請求権、退職年金/確定給付企業年金/期限後届出、失権/債権譲渡、届出名義の変更
第2節 更生担保権 更生担保権の取扱い、担保権者対応/更生担保権の評価/更生担保権の届出・調査・確定手続/リース債権/商事留置権/動産売買先取特権/工場財団/将来債権譲渡担保/集合物譲渡担保、ABL/更生手続とコベナンツ/担保権消滅請求
第3節 財産評定 財産評定の意義、目的、基準、手続/「時価」の意味/開始決定日及び基準日時点貸借対照表作成の留意点/事業全体の価値の評価と総弁済額/スポンサーによる評価と財産評定等の関係/認可時貸借対照表作成時の留意点
第4節 管財人の通常業務 管財人の注意義務/管財人による情報開示/84条報告書、月間報告書、許可申請/役員に対する責任追及
第5章 取引継続・事業継続にかかる処理
倒産解除特約/各種契約への影響/ライセンス契約/証券化取引と倒産/従業員、労働組合への対応/リストラ/退職金及び年金の減額
第6章 更生手続とスポンサー
自主再建型とスポンサー型/FAの活用/スポンサー選定基準、選定方法/申立前におけるスポンサー選定/複数事業部がある場合、親子会社で担当事業が異なる場合のスポンサー選定/いわゆる増減資、会社分割、事業譲渡/計画外事業譲渡/スポンサー選定後の諸問題/スポンサー契約のクロージング
第7章 更生計画案の作成、関係人集会
第1節 更生計画案の内容 更生計画案の意義と基本原則/弁済計画の作成/更生計画案の原則的な内容/更生担保権処分連動方式/担保権の措置/租税等の請求権の取扱い/債権者平等原則の例外/弁済・納付に関するその他の事項/グループ会社の処理/スポンサー募集を継続する場合の更生計画における株主権の取扱い/組織変更一般/更生会社の解散及び清算/更生計画案と税務
第2節 更生計画案の決議 更生計画案の提出と付議・可決・認可/投票方法の選択、議決権額の定め方/更生計画案への集票活動/関係人集会の続行・権利保護条項
第8章 認可後の手続
更生計画の遂行/更生計画に基づく弁済を巡る諸問題/更生計画の変更/更生手続終結の要件、効果
第9章 債権者の立場から見た会社更生
更生債権者等の手続参加/債権者代理人の注意事項/債権者による更生手続開始の申立て/社債権者の手続参加/更生債権者等による更生計画案の提出/更生債権者委員会、更生担保権者委員会/事件記録の閲覧・謄写方法
第10章 国際倒産
国際倒産における手続選択/外国にある資産の取扱い/外国債権者への対応/並行倒産/米国・英国における更生手続の承認手続・承認の効果/外国倒産手続の国内での承認援助/米国倒産手続の特徴/主要国の倒産手続の特徴
第11章 手続移行
制度化された私的整理から会社更生への移行/民事再生から会社更生への移行/更生手続の廃止・牽連破産
第12章 業種別等で見た場合の留意点
上場会社/有価証券報告書の提出義務のある会社/小規模企業/消費者金融業/ゼネコン(契約関係等)/ゼネコン(JV関係)/デベロッパー/ゴルフ場/半導体メーカー
巻末資料
第1部 東京地裁関連資料/第2部 大阪地裁関連資料
事項索引